https://youtu.be/aOO5q5fkNhs
2010/08/04 に公開

49の技、次は楽器の調整に関して7つの技を紹介します
36から42番になります

私が勝手に決めてますがギター調整のレベルとして初歩から上のものまで7段階あります

技としては36番、調整レベル1
これは弦選び
いっぱい、いろんな弦があります
それと自分が持ってるギターとの相性、これを選ぶのが技になります
慣れないと出来ません
慣れるとすぐに判ります
1弦1本試せばすぐに判ります
あるいは6弦1本、いろんな種類を買って張り替えれば判ります
弦を替える、これも充分にその人の技になります


技37番、調整レベル2
チップを使う
皆さんスーパーチップをご存知でしょうか
如何わしい名前なのですが弦を留めるときに後ろにチップを使います
通常はブリッジに巻きます
スーパーチップを使うことで楽器が変わります
音の性質が変わります
良い悪い、好き嫌いではなく変わるということを実際に体験して頂いたらいいと思います
parts_1


技38番、調整レベル3
ギターのナットとサドルの材質を考えてみよう
私の使っているギターは象牙を使っています
この状態は調整レベル6のものです
単に象牙を使うということですとレベルは3です
これが象牙ナットです
サドルはセパレートタイプ、1弦2弦3弦、456弦と分けて作っています
もちろん1本でも構いませんが好みでそうしています
材質として象牙を使うという話です
牛骨と象牙では音の性質が違います、体験すればすぐにわかります
好みでそれが良いと思えば使ってみる
使っている間にその磨き方によって音が変わります
音の変わりに敏感になることが技に繋がります


技39、調整レベル4
糸巻きを考えよう
街に出ますと高い糸巻きがあります
高いものには高いだけのことはあります
ここでは象牙を使おうという、私の楽器をアップで映してください
糸巻きのこの部分が細いです、象牙で作っています
通常の糸巻きは鉄芯があって樹脂でコーティングします
こうすることで音に変化が表れましたから使っています


技40、調整レベル5
先ほどから見てお判りと思いますがブリッジがありません
通常はブリッジがあります
初めて見た人はびっくりしますが私は20年30年前から使っています
ある製作家がこんなことしたら10年もたないと言いましたが30年経っても大丈夫です
parts_bridge

この形が普通に感じたらわざわざここに厚い木をベタッと貼る気はしません
そんなことをすればますます響きが悪くなると見えるからです
ブリッジあるのが普通に見える人が不安になる気持ちはよく判ります
これが発想の転換です
ブリッジが必要か考えたときに無しで留まるのになぜ付けているのか
そのもとが先程のスーパーチップ
これを使うことで裏で弦が留まります


技41、調整レベル6
象牙の方向があります
普通は縦方向と私は呼んでますが
映像ズームアップ
こちらが外の部分、これが中の部分
サドル、ナットに使うときはこういう状態で弦を置いたり溝を切ったりしています
象牙には方向があってこう置く方が音には良いです
なぜかは知りません、実験した結果圧倒的に違うことが判りました
私のギターのブリッジサドル、1つの弦に対して独立しています
これには理由があって象牙の先程の方向で使うとなると幅が採れないのです
同じようにナットも独立しています、ズームアップ
こちらにセゴビアさんの写真がありましてマンサネーロという楽器です
1本1本独立しています
ラミレスで弾いてるものも独立しています
これを見たときにおそらく音の分離が良いだろうと思っていましたが
自分で象牙の方向を変えたときの音の違い
これを作った人もおそらく方向を知っていたと思います
そうじゃないかと想像しています


技42、調整レベル7
楽器選びです
楽器を選ぶということは実はこういったことを知った上であなた選んでますか?という問いかけになります
それともう1つ非常に大切なことなんですが
皆さんは楽器を買うとき自分でお金を出して買うわけですからこの楽器は自分で選んだときっと思っているでしょう
でも見方を変えるとそうではないんです
楽器があなたを選んだのです
これが発想の根本的なものです
自分でお金を出したから自分が選んだのだ
そこには発想がありません
ちょっと見方を変えるとそういうふうに仕向けられたと考えられないことはありません

私の教室では楽器が人を選ぶのが普通になっています
良い楽器が欲しければ自分の腕を上げなさい
自分の音楽レベルが上がることで良い楽器があなたに来ますよと教えています

逆に言うと自分の音楽レベルが上がらない限り良い楽器は来ません
世の中で言われている名器、名器かもしれない
あなたにとって本当に名器でしょうか、それが大事なことです
自分の嫁さんと一緒です
女性はたくさんいます、男性もたくさんいます
自分の伴侶となる人は自分にとって最高の人でなければならない
それは自分が選んだのではなくて実は向こうからも選ばれている
夫婦は最高のカップル、それでいいんです
お互いに自分を磨いていくことでさらに良い関係ができる
楽器と演奏者も同じで楽器に選ばれたわけですから自分がその楽器に応えないといけません

最後にこれも大きな発想の転換になると思います
楽器には全て欠点があります
欠点を好きになること
でなければそれはあなたには合ってませんとあえて言いたいです

欠点を見つけるとこの楽器はここがあかんねんと言う人がいますが
ちょっと待ってください
その欠点を好きになってごらん、そうしたら感じ方が変わる
人間にも当てはまると思っています
自分の欠点を利用する
僕は欠点いっぱいあるのですがその欠点を見つめることで技を発見したし今の自分のギター音楽があると信じています
不器用な人間ですし音楽の才能も残念ですがありません
だから音楽の世界で勝負するときに技が必要であったし不器用さを認めることであることを発見している
楽器もそうです
私の楽器はもともとから素晴らしい楽器ではありません
これはフォークギターの代わりに使われていた過去があるのですが自分との出会いでこの楽器が自分を求めていると感じたから買いました
そのときは本当に音しませんでした
でも音がしないことをそれでいいという認め方
自分が出来る範囲で調整し一緒に音楽を作っていくことで今の楽器に変わったのです
欠点、弱点を見つけたらそれこそ発想の源
そこからスタートすれば新しい世界が必ずみつかると思います
以上、楽器の調整のお話でした。